2012年1月26日 (木)

スカーフェイス(83米)

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ギラギラした若きアル・パチーノが堪能できる作品。
デビュー間もないミシェル・ファイファーも出演しています。
キューバからアメリカに渡ったボートピープルの青年トニーは、
刑務所仲間のマニーと共にチャンスを物にしながら
コカインの密売で暗黒街のボスにのし上がる…
欲望の塊のような若者がビッグになり、やがて自滅するまでが描かれます。
元ネタはハワード・ホークス監督の名作「暗黒街の顔役(32)」で、
今作はオリバー・ストーンが脚本を書いています。
英語が理解できれば言葉の汚さ(スラング)が目に余る内容でしょうね。
監督は大好きなブライアン・デ・パルマ。
スタートからカメラがぐるぐる回るヒッチコックタッチで、
彼らしいバイオレンス描写が至る所に登場します。
このあと「アンタッチャブル(87)」で大作監督になってしまうわけで、
カルト的な作品はこれがラストだったような気がしますね。
とにかく3時間近い長尺で繰り広げられるのは暴力と銃弾の嵐。
でも、しっかりした骨組みのある映画なので長さは気になりません。
不満はジョルジオ・モロダーによる音楽が個人的に気に入らないこと。
この年のゴールデン・グローブで作曲賞にノミネートされているけれど、
電子音楽が内容に合っていないと思うのは私だけだろうか。
http://cinema.pia.co.jp/title/3194/

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2012年1月22日 (日)

義兄弟 SECRET REUNION(10韓国)

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往年の東映任侠映画のようなタイトルですが、
内容はスタイリッシュな映像で見せるスパイ物のサスペンスです。
東西冷戦終結後は007シリーズで描いてきたような物語は作りにくく、
リアリティが無くなって来ているわけですが、
韓国と北朝鮮という関係の中では、この作品のように、
まだまだ起こりうる、または現実に起こっていると感じさせる
骨太な映画が作られています。
脱北者の暗殺現場に韓国情報院のメンバーが現れたことで
情報を漏らした「背信者」とされ、国に戻れなくなった
北朝鮮の工作員ジウォンと、そこでの銃撃戦で死傷者を出した上、
犯人を取り逃がした責任から罷免された韓国の情報員ハンギュ。
その敵対する二人が6年後に偶然遭遇する…
お互いがお互いの本性を知りながら「探り合う」関係の中で、
探偵稼業の相棒として行動を共にしていくという設定が面白い。
それぞれの現在置かれている立場、家族のことを深く知る内に、
友情が芽生える〜理解していくという良くあるパターンではありますが、
韓国映画特有の熱すぎる人間関係を見せずに
割とクールで感情移入できるシーンが多く、好感を持てました。
監督はデビュー作の「映画は映画だ(08)」も面白かったチャン・フン。
主演の二人は国民的名優のソン・ガンホと人気スターのカン・ドンウォン。
エンディングも気持ちが良くて、後味は爽やかです。
http://cinema.pia.co.jp/title/154944/

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2012年1月18日 (水)

アンストッパブル(10米)

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無人で走り出した暴走機関車を止めるだけの映画ですが、
ここまでスリリングに緊迫感を持続させているのはさすがです。
トニー・スコット監督らしい、いつものトリッキーな映像は抑え気味で、
リアルな演出に拘っているように感じられ、
スピーディでキレのあるシーンを見せてくれます。
今作は実話に基づいているということですが、
昨年の東北を襲った津波のような大災害を目の当たりにしてしまうと、
デザスタームービー(パニック映画)と呼ばれる作品を見るのは
かなり辛いというか、作る側の意識にも影響は大きいでしょうね。
乗客の無い貨物列車。しかしそれは大量の燃料と
有毒の化学物質を搭載した「走る大型ミサイル」とも呼べる物。
遠隔操作できるブレーキも外れたまま住宅密集地へ向かって驀進…
大きなカーブで脱線の危機というところは2005年に尼崎で起こった
JR脱線事故を思い出さずにはいられません。
この映画は助かること、大事故にならないことを知っていたから、
気持ちの部分で多少なり安心感(救い)がありました。
結末を知ることが「ドキドキ感」を損なうということに
繋がる場合もあるわけで、何とも矛盾したことを言っていますよね。
鉄道物の事故・犯罪をテーマにしたフィクションと言うと
私はパニック物のブームの頃に見た「カサンドラ・クロス(76)」や
「サブウェイ・パニック(74)」、日本の「新幹線大爆破(75)」を
思い出しますが、列車を止めるだけというストレートな内容の映画は
考えてみれば少なかったと思いますね。
兄のリドリーがラッセル・クロウと組み続けているように、
トニー・スコットはデンゼル・ワシントンで撮り続けています。
こちらのコンビも相性はバッチリだと思いますね。
共演のクリス・パインは「スター・トレック(09)」で
若きカーク船長を演じた人。これからも活躍が期待できそうです。
http://movies2.foxjapan.com/unstoppable/

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2012年1月15日 (日)

リトル・ランボーズ(07英・仏)

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監督は「銀河ヒッチハイク・ガイド(05)」のガース・ジェニングス。
この映画が劇場映画2作目ということですね。
「銀河…」はこのブログで2007年に紹介していますが、
イギリスらしいセンスのいいファンタジー・コメディでした。
今作もハリウッド作品には無い乾いた雰囲気があります。
物語は監督自らの少年時代の体験をモチーフにしているということで。
映画に興味を持つようになったエピソードが綴られます。
厳格な家庭で通俗的な物に触れることを禁じられている主人公は
偶然知り合った悪ガキの家で「ランボー」を見て衝撃を受ける。
対照的な二人だったけれど、意気投合して自主映画作りを始める…
「ランボーの息子」だと、スタローンになりきっていく姿が微笑ましい。
子供の頃、特に小学生時代は友達の影響って凄く受けますよね。
兄弟がいれば、その方が大きい人もいると思うけれど、
私の場合はひとりっ子だったので同級生から色々な刺激をもらいました。
考えてみれば大人になってからも誘われて始めたことも多いですね。
スキー、フライフィッシング、バイクみんなそうです。
私自身パラパラマンガで教科書の隅を埋め尽くし、
授業中もノートへの落書き・手遊びの多い子だったので、
主人公に共感できる場面が多々ありました。
とにかく頭の中で空想することが大好きでしたね。
そんなことをしていたので今の仕事に就いたとは思います。
http://rambows.jp/

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2012年1月10日 (火)

ソーシャル・ネットワーク(10米)

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パソコンを持っていないとか、インターネットっ何?
と言う人が見たら、さっぱり何のことだか解らない映画ですね。
なので、このブログを読んでいる人は大丈夫です。(?)
ブログも考えてみればSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の
ひとつのカタチであるわけで、その定義は意外と難しいのかも。
私自身もそれほど詳しくはなくて、その違いが少し理解できたのは、
友達のU君に誘われてmixiを始めてからだと思います。
この映画は、創業からわずかな年数で世界最大のSNSになった
「フェイスブック」の誕生秘話を描くノンフィクションです。
とは言ってもいつもの如く、ハリウッド的創作は大きいと感じました。
時代の寵児となった開設者のマーク・ザッカーバーグですが、
ヒーロー的な扱いではなく、かなり嫌な男として描かれています。
オープニングの彼女との会話でまず驚いてしまうわけですが、
審問会の中で明らかになる妬み・背信・裏切り。
時間軸を行き来してかなり克明に説明されていますからね。
デビッド・フィンチャーらしい映像美のある作品でしたが
ボートレースのシーンは被写体深度を浅くした
いかにもCMのような映像で、他とのミスマッチを感じてしまったな。
どんな物事でもそうですが、特にインターネットの世界では
アイデアや普及手段はやった者勝ちということがよく解ります。
スティーブ・ジョブスとビル・ゲイツの若き日を描いた
「バトルオブシリコンバレー(99)」を見たときに感じた印象を
今作でも同じように受けました。
http://bd-dvd.sonypictures.jp/thesocialnetwork/

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2012年1月 6日 (金)

わたしの可愛い人ーシェリ(09英・仏・独)

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いわゆる文芸作品。このタイプの映画は久しぶりに見ました。
1900年代のパリにおける高級娼婦のステイタスを理解していないと、
この不思議とも言える男女関係を受け入れることは難しい。
大好きなミシェル・ファイファーが引退して悠々自適に暮らす
ココット(高級娼婦のこと)を妖艶に演じています。
教育係のつもりで面倒を見た元同業者の友達の19歳の息子に
恋をしてしまい、6年もの間その関係を続けてしまう。
やがて彼に結婚話が持ち上がり、別れの時が訪れる…
その日がいつしか来ることを頭の中では分かっていながら、
動揺し、嫉妬する女心を繊細に魅せてくれています。
おばさんになってしまったけれど、まだまだ美しい人ですね。
今でも忘れられないのが「レディホーク(85)」の鷹姫役。
少し魔性を感じさせてくれる所がいいのです。
この映画ですが、フランス・パリが舞台なのに
全編英語の台詞というのが違和感を覚えるところ。
フランスの役者で撮ったほうが、断然雰囲気は出たと思います。
その時代を感じさせるファッショナブルな衣装や調度など、
プロダクションデザインは、とにかく素晴らしかった。
ベル・エポックと呼ばれた頃で、アール・ヌーヴォーの物が溢れています。
セットにもかなりお金が掛かっていることは一目瞭然でした。
それにしても放蕩息子というのはいつの時代にもいるものですね。
http://www.cetera.co.jp/cheri/

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2012年1月 2日 (月)

アメリア 永遠の翼(09米)

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女性飛行家アメリア・イアハートの事は名前ぐらいしか知りませんでした。
そんな訳で、こんな悲しいラストを迎えるとは考えていなくて…
実際の彼女の映像を見る限り、かなりボーイッシュな人でしたね。
本人とはキャラクターの違うスターをヒロインに据えて
伝記物を作るハリウッド作品が多い中で、
アメリアを演じたヒラリー・スワンクは適役だったと思います。
雰囲気もかなり似ていると感じました。
実は、私のイメージとしては「ナイト・ミュージアム2」に登場した
エイミー・アダムスだったので、最初は逆に違和感を感じたのですけどね。
ストーリーもかなり忠実に史実を追っているようで、
単なる偉業を成し遂げた女性を讃えるだけの映画ではなく、
不倫関係にあったジーン・ヴィダルとの事や、
飛行機の調達、冒険費用の捻出のために苦労する場面も
しっかり紹介されて、深みのあるドラマになっていました。
彼女を支えた夫ジョージの寛容な愛も良く描かれていると思います。
1930年代、まだプロペラ機の時代、
大西洋を渡るだけでも大冒険だったわけです。
世界一周など夢のまた夢、危険極まりなかったことは理解できますね。
無線が通じない、装置のバッテリーが切れる…で、位置がわからない!
GPSや衛星電話がある今だったらまったく考えられないことです。
http://cinema.pia.co.jp/title/152870/

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2011年12月30日 (金)

オカンの嫁入り(10日)

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突然現れた母親の再婚相手はひとまわり以上も年の離れた金髪男。
そして、いきなりの同居宣言。かき回される母と娘の二人暮らしの生活。
設定だけは予告編で知っていたので、
軽く笑えるコメディを想像していたんですが内容は違いました。
一人娘の月子は会社内でのトラブルで半引きこもり状態。
電車に乗ることもできない日々が続いていて、
そんな時に起こった母親陽子の若い男との結婚話に不満が爆発…
最初は戸惑い反発していた月子も、次第に理解を深めていく中で、
母親の取ったその唐突な行動の本当の訳を知ることになる。
後半の展開はありきたりで、「やはりそのパターンか」とも思いましたが、
台詞のひとつひとつが良く書けていて、心に染みる作品でした。
大竹しのぶと宮崎あおいが親子役。
関西が舞台なのでアクセントは大丈夫かと心配しましたが、
まずまず合格点でしたね。言語指導がしっかりできていたようです。
「めがね」という単語ひとつにしても発音は微妙ですからね。
脇を固めているのが大阪出身の國村隼、桐谷健太というのも
安心して見ることができたポイントであることは間違いありません。
監督は「酒井家のしあわせ」で手腕の確かさを見せた呉美保。
これからも関西弁を活かした作品を撮り続けて欲しいものです。
さて、2011年これがラストの記事となりました。
ここ数ヶ月は少し更新ペースをスローダウンさせてしまいましたが、
今年1年間で紹介した映画は107本という結果です。
バリエーション豊かにお送りできたでしょうか?
2012年もよろしくお願いいたします。
http://www.okannoyomeiri.jp/index.html

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2011年12月27日 (火)

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(10英・米)

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デヴィット・イェーツ監督になってからの重く、暗すぎる展開が
それまでの作品に比べて、どうも気に入らないというか、
肌に合わなかったので批判的な意見を書いてきたこのシリーズですが、
ここへ来て少し納得したことがあります。
成長物語であるわけだから、こんな「深化」が必要だったわけですね。
「トワイライト」のようにハイスクールの学生が主人公なら
最初からトーンは変わらないわけですが、
あの幼かったスタートの年齢を考えると、変化があって当たり前だなと
彼らの大人びてきた表情を見て、今さらながら感じました。
最終章のパート1、いよいよ決戦の時が近づく中、
宿敵ヴォルデモートの不死の秘密を探す旅に出た3人を追う物語なので、
舞台は学園から離れ、完全なダーク・ファンタジーになりました。
お馴染みのキャラクターや登場人物が次々に殺されてしまい、
いよいよ最終段階に入ったという雰囲気があります。
パート2も劇場公開を見逃していて、ブルーレイで見るか、
テレビに落ちるのを待つかということなんですが、
1作目から10年も経っているわけなので、ラストを見る前に
もう一度最初から見直しておく必要があるのかもしれませんね。
http://harrypotter.warnerbros.co.jp/hp7a/

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2011年12月22日 (木)

マチェーテ(10米)

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のっけから物凄いバイオレンスシーンの連続で驚いてしまいます。
元々はロバート・ロドリゲスとタランティーノが組んだ
「グラインドハウス(07)」の中に登場した映画の予告編(架空の作品)。
それを実際の映画として完成させたのが本作です。
主演は数々の作品に出演し、その強面ぶりが印象深いダニー・トレホ。
昔から見ている顔ですが、失礼ながら名前を知りませんでした。
この人ほど大ナタが似合う役者はいないかもね。
拳銃やマシンガンより、やはり「ナタ」系の武器がピッタリです。
B級映画へのオマージュとして作られた作品ではあるんですが、
キャスティングはA級ランクの人も出ています。
相変わらず可愛いジェシカ・アルバが移民局の捜査官、
移民支援者を女兵士役がよく似合うミシェル・ロドリゲス、
悪徳議員をロバート・デ・ニーロが演じています。
黒幕はスティーブン・セガール。悪役は珍しいですね。
死んでしまう彼を見るのは「エグゼクティブ・デシジョン(96)」以来かも。
対決シーンでの「仮面ライダー」の変身音とか、
日本の切腹の作法で息絶えるのは彼自身の意見なのかな?
あと、色々スキャンダルを起こしているリンジー・ローハンも出てます。
往年のマカロニ・ウエスタンを思い出すような活劇。
良く言う「頭をからっぽにして見る」タイプの典型的な作品です。
そのいい加減さと無意味なセクシーシーンを楽しみましょう。
そんな中で「不法移民問題」もさらりとスパイスされているわけですが、
考えて見たら意外と社会派の映画だったのかも。
http://bd-dvd.sonypictures.jp/machete/

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